discipline -1-

 
by むう

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discipline・・・しつけ、調教、折檻、懲罰

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「お、おとうさま・・・」

入って来た父を見たアスカの声は、震えていた。

つい数秒前。
父がドアを開けた時、アスカは声にならない悲鳴をあげた。
そして、今、ようやく出せた声だった。

自室のベットの上。
アスカは制服のまま、うつぶせになっていた。
クッションが腹の下におかれており、
腰を突き出す姿勢になっている。
スカートは、完全にまくれあがっている。
スラリとした脚の全てと、
白いパンティにつつまれた臀部とが、外気にさらされていた。

「私が何と言ったのか、覚えているかね?」

そんなアスカを見下ろしながら、父は穏やかにいった。
手には、懲罰道具である、鞭をもっていた。

「ま、待っているように・・と」

つまりながら、アスカは答えた。
実際、枕に顔をつけた姿勢では、しゃべるのがつらい。
が、それ以上に、アスカの恐怖心が、のどを締め付けるのだった。

アスカは、かすかな望みをかけていた。
もしかしたら、父の機嫌がよくなっているかも知れない。
それで、許してもらえるかもしれない、と。
これまで一度たりとも、そんなことはなかったのだが。

「ただ、待っていろ、と?」

(ぁあああ・・・・)

父のその一言で、かすかな希望は消え去り、
恐怖は絶望へと変わっていった。

「折檻を受ける準備をして、待っているように、と・・・」

これは、いつもの父のやり方だった。

全てを自分から言わなくてはならない。
自分から言うことによって、より深く罪の意識をもつようになる。
それが、父の持論なのだ。

もともとの『罪』は、朝食に5分遅れたことだった。
その罰として、朝食が抜きになり、部屋で待っているようにいわれた。
学校にいかねばならないことを考えると、
そんなに重い罰であるはずがない。
父に言われた通り、ちゃんと待ってさえいれば・・・・。

「お前は パンティをはいたまま、私の折檻をうけるつもりか?」
「いいえ!」

泣き出しそうになりながら、アスカは懸命に否定した。

「そ、そんなつもりはなかったんです!
 た、ただ・・・・・」
 
「ただ?」

冷たい視線が、アスカを見下ろしている。

「・・・・ただ・・・・・」

言ったところで、どうなるものでない。
むしろ、言えばいうほど、鞭の数が増える。
それが分かっていても、アスカは黙っていられなかった。

「誰かが、入ってくるかも知れないから・・・・」

ラングレー家は大邸宅で、何人もの下男下女をやとっていた。
アスカが家を出たあと、下女がやってきて、部屋の掃除をする。
アスカがすでに出かけたと思っているとしたら、
ノックのせずに入ってくるかもしれない。

「・・・・恥ずかしくて・・・・・」

もし、父がいうような格好で待っていたら。
部屋に入ってきた下女に、その全てを見られてしまう。
スカートを腰までまくりあげ、
あまつさえ、パンティまでもが下ろされた、自分の姿を・・。
それは14才の少女にとって、堪え難い羞恥だった。

だから、アスカは考えたのだった。
父が入ってくる直前には、父独特の足音がする。
それが聞こえたら、すぐさま、パンティを下ろそう。
しかし、アスカの思うようにはならなかった。

「恥ずかしい?」
「・・・・・・・・・・・・」
「恥ずかしいのは、いいつけを守れないことではないのかね?」
「・・・・・・・・・・・・」

(なんで、足音に気付かなかったんだろう・)

待つ身は、つらい。
例え15分であっても、
何もせずに待つことは、永遠の時間にも思えてしまう。
そして、アスカのベットは最高級の羽毛ふとんを使っていた。
つい、ウトウトとしてしまったのだ。

(なんで・・・・・)

アスカは自分を呪った。
しかし、もう遅い。

「そうそう」

父が、さも、今思い出したかのような口調で言った。

「お友達が待っているよ」

その声に、アスカは顔をはっとあげた。

「シ、シンジ?!」

そうだった。

幼馴染みの、碇シンジ。
アスカがここに越して来たおかげで、昨日、偶然街で再会した。
学校は違うが、途中までは同じ通学路だったので、
今日から一緒に登校するのだ。

寝坊したのも、昨晩、シンジのことを考えて寝つけなかったからだった。
そう。
アスカにとっては、初めての・・・。

(シンジ・・・・・)

アスカがファーストネームで呼べる、ただ一人の男の子。
その名を思い浮かべるだけで、アスカの気持ちはキュンとなる。

が、そんな気持ちも、父の一言で粉々にされた。

「待っていただいているよ。
 折檻するから、と言って、な」
 
「!!!!!!!!!!!!!」

アスカは、頭を割られたような思いがした。

(シンジに・・・・そんな・・・・)

これから折檻を受けたあと、一緒に登校しなければならない。
しかも、シンジは、自分が折檻されたことを知っている。

「う。ぅうう・・・・・」

ベットの上で、すすり泣く、アスカ。

しかし、父の言葉は、これで終わらなかった。

「しかし、今、さらに鞭の数を増やさないといけなくなったから・・・」

アスカを見下ろす父の目が、わずかに微笑んだ、ように見えた。
それを見た瞬間、アスカは凍りついた。

父がそういう目をしたときは、決まって、
もっと酷い折檻を思いついた時なのだ。

「まずは、お友達に説明しなさい。
 どうして遅くなるのか、順をおって、きちんと」




  (続く・・・か?(^^;))

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